

2枚のアメックス・プラチナは別物だ
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クレディセゾンが発行する“アメックス・プラチナ”と、プロパーの“アメックス・プラチナ”は、「中身が同一」と思い込んでいる方が少なくありません。
結論から言って、この2枚のプラチナカードは全く別物です。
カード名称 | セゾンプラチナ・アメリカン・エキスプレス・カード | アメリカン・エキスプレス・プラチナ・カード |
カードデザイン | ![]() |
![]() |
年会費 (税別) |
本人:22,000円(税込) 家族:3,300円(税込)/1枚 |
本人:165,000円(税込) 家族:4枚まで無料 |
※写真のカードデザインは古く、現在はデザインが変更となっています。
日本国内でのアメリカン・エキスプレスの国際ブランドが付帯したクレジットカードは、複数の会社が発行しています。
本家本元の「アメリカン・エキスプレス・インターナショナル・インコーポレイテッド(以下アメックス)」のほか、クレディセゾンや三菱UFJニコス、楽天カードなどなど。
これらのうち、クレディセゾンや三菱UFJニコスなどは、アメックスとライセンス提携をしたうえで、国際ブランド「アメリカンエキスプレス」が付帯したクレジットカードを発行しています。
つまり、ライセンス提携カード。
そして、ライセンス提携カードの中にも“プラチナ・アメックス”が存在します。セゾンカードや三井住友カードのラインナップにもあります。
これらライセンス提携カードとしての“プラチナ・アメックス”は、本家本元の“プラチナ・アメックス”より年会費が大幅に抑えられていますが、サービス内容も大きく削られています。
ここでは、カードデザインも似ている本家本元のアメリカン・エキスプレス・プラチナ・カードと、クレディセゾンが発行するセゾンプラチナ・アメリカン・エキスプレス・カードを取り上げ、中身の違いについて解説していきます。
まずは、カードに付帯している保険について。
海外旅行傷害保険:最高1億円
国内旅行傷害保険:最高5,000万円
動産総合保険:年間最高300万円
海外旅行傷害保険:最高1億円
国内旅行傷害保険:最高1億円
個人賠償責任保管:最高1億円
動産総合保険:年間最高500万円
ホームウェア・プロテクション:
キャンセル・プロテクション:年間最高50万円
リターン・プロテクション:年間最高15万円相当額
ゴルフ保険:最高1,000万円
ご覧の通り、補償内容を見ただけで、2枚のカードが別物であることが分かります。
ここで、他社のプラチナには見られない“アメックス・プラチナ”の補償をいくつか説明します。
まずは、【個人賠償責任保険】
これは、アメックス・プラチナ会員、配偶者、生計を共にする同居家族、生計を共にする別居の未婚の子どもが、居住している住宅の所有・使用・管理および日常生活における行為によって生じた法律上の賠償責任を対象とした保険。
ペットが他人に噛みついてケガをさせたとか、子どもとキャッチボールをしていたら近隣家屋の窓を割ったとか、そんな場合に1回の事故につき1億円を限度額として保険がおります。
【ホームウェア・プロテクション】は、アメックス・プラチナで購入したか否かを問わず、会員が所有している製品について偶発的な損害を補償する保険。
家電製品やパソコン、時計、カメラなどが保険の対象で、メーカー保証期間終了後2年間までが保険期間。
補償限度額は購入日から経過した年月で変化し、購入金額の50%~100%、年間50万円を限度額として補償します。
この保険は、かなり実用的です。
もうひとつ、【キャンセル・プロテクション】は、規定に定める事由により、出張や旅行、ホテルや旅館への宿泊、コンサートなどへ行けなくなった場合にキャンセル費用を補償するもの。
1親等以内の親族が亡くなったとか、入院したなどのほか、会員や家族がケガをして通院したとか、そのような理由でのキャンセル費用を補償してくれます。
社命出張でのキャンセルも対象となります。
このプロテクションがあることで、かなり安心して予定を組むことが可能となります。
ホテル関連の優待サービスも2枚のプラチナは全くの別物。
たとえば、セゾンプラチナ・アメックスの場合、国内で部屋のアップグレードやレイトチェックアウトなどの優待を受けられるホテルは僅か。
2019年11月現在で、
・コンラッド東京
・ザ・リッツ・カールトン東京
・パーク ハイアット東京
・ヨコハマ グランド インターコンチネンタル
・名古屋マリオットアソシアホテル
・アマネム
の5つ。
対する本家本元のアメックス・プラチナは、マリオットボンヴォイやヒルトン、シャングリ・ラなど複数のホテルグループの上級メンバーシップ会員を無条件で獲得。
アメックスを通さないで予約した場合でも、無条件で朝食無料や部屋のアップグレード等のサービスを受けることが可能です。
また、日本を含む世界1,500ヵ所以上のホテルやリゾート施設を優待特典付きでお得に宿泊することができる「ファイン・ホテル・アンド・リゾート」も付帯。
さらに、アメックス・プラチナ会員には、年に一度、国内の対象ホテルにペアで泊まれる無料宿泊券「フリー・ステイ・ギフト」が送られます。
グルメ系の特典においても、セゾンプラチナ・アメックスは本家本元に敵いません。
アメックス・プラチナなら、国内外約20ヶ国2,000以上のレストランで、毎年、上半期(1月1日~6月30日)、下半期(7月1日~12月31日)、それぞれ利用金額の20%、各期間最大2万円、年間で最大4万円のキャッシュバックを受けられます。
そのほか、TRANSIT GENERAL OFFICEが手掛けるレストランで15%割引を受けられたり、国内の対象ホテルダイニングで食事代の10~20%割引を受けられたり・・・
通常は予約が困難な高級飲食店を抑えることも可能など、“プラチナ”の名に恥じない特典、サービスを用意しています。
セゾンプラチナ・アメックスも予約困難なお店での予約を承ったりしてくれますが、日にちが指定されていたり先着順で予約を承ったりと、“イベント”的な要素が強く、誰もが利用できるワケではありません。
セゾンプラチナ・アメックスは、プライオリティ・パスのプレステージ会員に無料で入会登録できますので、世界1,700ヵ所以上の空港ラウンジやエクスペリエンス(お食事や休憩施設等を含む)を無料で利用できます。
これに関しては、他社のプラチナカードも同様のサービスを提供しているので、他社に劣っているとは言えません。
しかし、本家本元のアメックス・プラチナは、とにかく利用可能なラウンジが多いカード。プライオリティ・パスを含む以下のラウンジプログラムを利用可能です。
・センチュリオン・ラウンジ
・プライオリティ・パス
・インターナショナル・アメリカン・エキスプレス・ラウンジ
・デルタ・スカイクラブ
・エスケープ・ラウンジUS
・エアスペース
・プラザ・プレミアム・エアポート・ラウンジ
中には一流シェフの料理を楽しめたり、食べ放題の料理を提供しているラウンジがあったりと、日本国内の空港ラウンジより大きな利用価値があります。
海外旅行時にハブ空港で乗継便の待ち時間を要することがありますが、これだけラウンジが利用できると、旅が楽しくなります。
ただし、プライオリティ・パスのレストラン優待は、アメックス・プラチナ・カードでは利用できない点に注意が必要です。
「プライオリティ・パス」と聞くと、“海外の空港ラウンジ”をイメージする方が少なくないと思いますが、対象の飲食店やリフレッシュ施設でプライオリティ・パス会員専用のメニューが用意されていたり、利用金額から3,400円割引を受けられたりなどの優待も含まれています。
国内では、成田や羽田、中部、関西、伊丹などの空港に、対象となる飲食店やリフレッシュ施設が存在し、国内線利用時でもプライオリティ・パス会員であれば、優待を利用可能。
ということは、この点においてはセゾンプラチナ・アメックスに軍配が上がります。
前述のように、クレディセゾンと本家本元のアメックスが発行するプラチナカードは全くの別物であり、本家本元の“アメックス・プラチナ”は165,000万円(税込)という高額年会費に似合ったレベルの高いサービスを提供しています。
とくに旅行に関連した優待特典は素晴らしく、本人はもちろん妻や子どもも絶対に喜んでもらえるサービスが多く付帯。
このページで紹介した以外にも本家本元のアメックスは、便利で旅行時に役立つ優待、非日常的な体験を提供してくれる優待を多々用意しています。
では、クレディセゾンのプラチナは持つ価値のないプラチナカードなのか?というと、そうではありません。
セゾンプラチナ・アメリカン・エキスプレス・カードは、JALのマイルが貯まりやすく、多くの方が年会費の元をとれる1枚。
有料とはなりますが、セゾンマイルクラブという有料プログラムに参加登録することで、1,000円の利用につきJALマイルが10マイル自動的に貯まっていきます。マイル還元率は1%なので、JALマイルを貯めている方にメリットをもたらします。
また、プライオリティ・パスのレストラン優待も利用可能なので、飛行機を利用して旅行や出張に行く機会がある方にもメリットあり。
そのほか、アメックスはコンシェルジュが対応してくれる範囲が非常に狭いのですが、セゾンプラチナ・アメックスならホテルやレストランの検索・予約以外にも、「希少な商品、品薄な商品を購入できるお店を教えて欲しい」、「引越し業者を紹介して欲しい」、「パーティーを開催するにあたりプロの料理人を派遣して欲しい」とか、コンシェルジュが応じてくれる対応範囲が広いです。
コンシェルジュは電話以外にメールでも対応してくれるので、この点もグッドですね。
そもそも両者のカードには、年会費に143,000円もの差があります。アメックス・プラチナを取得して、この差を埋めるだけのメリットを享受できるか?と言ったら、多くの方が困難だと感じます。
出来るだけ低コストでプラチナカードを持ちたい、というならクレディセゾンが発行する「セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード」は最良な選択肢の一つに挙がると僕は考えています。
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年会費 | 本会員 | 165,000円(税込) |
家族会員 | 4名まで無料 | ||
入会の目安 | 20歳以上で定職がある方 | ||
カードブランド | ![]() |
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プラチナカードはポイントで年会費相当のメリットを受けるのではなく、優待特典・サービスを活用して得られる「エクスペリエンス」が最も重要。ポイント還元率重視なら年会費無料カードを選べばいい。
自分の価値観に合ったプラチナカードを選べば、生活はより豊かになるとの確信のもと、当サイトを運営しています。
執筆 長谷川 亮
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